中国のアイドルにドハマりしてタイに行くことになったオタクの話

コロナでクソ暇だった2021年、わたしは急に中国のボーイズオーディション番組にハマった。中国版プロデュース101こと、「創造営2021」である。

プロデュース101通称プデュと言えば、わたしにとっては過去に日本版プデュ(日プ)のシーズン1で推しコンビの片割れがデビューできなかったことで精神崩壊し、人生で一番鬱になった経験を持つトラウマ番組だ(その件に関してはこちらに長々と書いてあります)

そんなこともあり二度とオーディション番組は見ない!プデュをBPOにかけて放送禁止番組にしろ!!と騒いでいたのだが、ちょうど中国のブロマンス時代劇「陳情令」を見て中国イケメンのすごさに感動していたところに友人が「中国のプデュ、めちゃくちゃ面白いよ!」と教えてくれたので「まぁ中国人だからそんなにハマらないだろうし〜〜」なんて軽い気持ちで見てみることにした。
ちなみに今まで何度もアイドルコンテンツを軽い気持ちで見て結局狂っているのに、オタクは愚かなので毎回軽い気持ちで見てしまう。

 

そして実際本当に創造営はめっっっっちゃくちゃ面白かった。鬱になることも何も起きず、最初から最後までずっと平和な番組で、ドラァグクイーンや絶対アイドルになりたくない人などの変わり種もたくさん出演していて、バラエティ番組としての完成度が死ぬほど高かった。

またさすが中国15億人から集められた男の子たちといった感じでイケメンのクオリティがとんでもなく、日本のプデュだったら即デビューやであんた!という子がわんさかいた。

あとセットや衣装がいちいち金かかってて、中国の経済力を見るのも本当に楽しかった。ちょうどその時日本のプデュシーズン2もやっていてそっちも観ていたのだが(結局日プも観ている愚かなオタク)、中国はグッチとか着てるのに日本はGUでこれが国力の差………となりました。

 

そしてなによりこの番組の良かったところは世界各地から色んな国籍の子たちが参加していて、言葉も通じないのに番組の中で友情が芽生えていく過程が見られたところだ。

正直、わたしは今までおそらく大多数の日本人がそうであるように中国人にいい印象がなかった。どうせこういうオーディション番組とかでも協調性がないんだろうな…なんて最初は思っていたのだが、完全に偏見だったと知った。みんな国籍や年齢を気にせずアツくて優しくて、中国に対する印象は180度変わった。

 

最終的にデビューしたメンバーも日本人2人、アメリカと日本のハーフ1人、タイ人2人、中国人6人の11人という構成で、まさに国際色豊かでバランスのいいグループとなった。

 

そして2021年4月にデビューしたそのグループ「INTO1」の絶対的センター、刘宇(リュウユー)ちゃんがその後わたしを狂わせる存在となる。


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刘宇ちゃんは中国舞踊の達人で、最初に見たときから「こんなに上品な中国人いるの!?」と驚く存在だった。

www.youtube.com

↑りうゆちゃんが番組登場時に披露した中国舞踊(途中転んじゃうけどそれもかわいい)(ゲロ甘オタク)

 

わたしは陳情令出の中国オタクなのでまず中国の漢服サイコ〜!!の気持ちから入り、初めて見る中国舞踊の美しさに感動した。が、ほかにもたくさん推しがいたのでいつから自分がこんなに刘宇ちゃんに狂ってしまったのか今となっては記憶が定かではない。気づいたら狂っていた。中国語いっこもわかんないけど中国の番組をどうにかリアタイしてひたすら顔(と踊り)を見ていた。早く生で見たくて仕方なかった。

と言っても、時はコロナ禍。しかも相手はあの中国である。
習近平はいつまで経ってもゼロコロナ政策をやめず、中国の街はずーーーっとどこかがロックダウンしていた。習近平いい加減にしろ、とこんなに思う日が来るとマジで思ってなかったよね。

当然中国国内のコンサートですら行われることもなく、オタクは時折配信されるバラエティ番組や新曲の映像をひたすら噛みしめることしかできなかった。それも国がおかしいのか運営がおかしいのかよく分からないけど、放送されると言ってたものがなくなったり、夏のバラエティが冬に放送されたりめちゃくちゃだった。だが「刘宇ちゃん、かわいい」の気持ちだけで必死に観ていた。

 

しかもデビューして運営もやる気をなくしたのか何なのか知らないが、オーディション時にはちゃんとついていた日本語字幕がデビュー後の映像では一切なくなった。あるのは英語と中国語の字幕のみ。英語もできない自分にとって最早中国語の漢字を見るほうがなんとな〜く意味が分かるので、漢字をひたすら見る動体視力がかなり鍛えられた。漢字伝来に何度も感謝した。

 

が、ここで信じられない事実をお伝えしないといけないのですが……

この状況にも関わらず、実はこのINTO1、活動期間がたった2年間と定められているのである!!!!(絶望)

 

ひどくないですか????コロナでほとんど何もできてないし放送スケジュールとか守らねえくせにそこだけ律儀に守るのかよ…と何度も絶望した。

 

そんなこんなで特に何も活動がないまま解散まであと1年となった2022年の初夏、初めて日本でINTO1のイベントが行われることになった。 
といっても勿論本人たちが来るわけではない。中国はゼロコロナ真っ只中なので。習近平はいい加減にしろ。

メンバーの等身大パネルが並べられてランダムグッズをひたすら買うだけのイベントが有楽町、渋谷、神戸、博多各地で開催された。
普段わたしはそんなにグッズとかいらないタイプのオタクなのだが、これしかイベントもないからめちゃくちゃランダムグッズ買いましたし無駄に有楽町と渋谷と博多にまで足運びました。パネルなので何度行っても何も変わらないんすけどね!!!

 

そして解散まで半年くらいとなり、もうINTO1に会うことは一生できないんだろうな……と諦め始めた頃、急に状況が一変する。
なんか習近平がゼロコロナを突然やめ、一気にコロナ対策が緩和された。いい加減にしろって言い続けてたのが通じたんでしょうか。

もしかして、コンサートとかできるんじゃね…?と思い始めてしばらくした2023年2月、急に中国国内でコンサート(といっても野外コンサート)をやることが告知された。確かコンサートの2週間前とかの告知だった気がする。
もうこれはすっかり慣れたのですが、中国はいつも急なのである。急にアクスタの発売が告知され、その告知に気づいたときにはもう売り切れていたということもあった。

 

解散まであと2ヶ月という時期での急なコンサート。中国の観光ビザは停止しているので日本人は行くことができないのだが、丁度中国に住んでいる友達が行くことになり、現場からビデオ通話してもらった。
映像はガサガサで何も見えなかったけど、確かにそこに刘宇ちゃんがいて、、、し、しんどい!!!!となった。行きたい、行きたすぎる。行きたすぎて、その日の夜INTO1のコンサートに行く夢を見た。

 

翌日。
ツイッターを開いたら、なんと4月にINTO1の解散コンサートがタイと中国、ファンミーティングが日本で開催されることが告知されていた。

しかもタイのコンサートの申込みは今日からだった。

いやいやいや、毎度のことだが急すぎる。が、行くしかない。

日本のファンミに行くのは当たり前として、わたしは絶対にコンサートが観たかった。本当なら中国で上記の友人と合流して観たいところだったが、まだ中国の観光ビザは発行されていない。すなわち、タイに行くしかない。

英語も中国語もタイ語もできないし一人で海外とか行ったことないし、不安すぎる…が、とりあえずもう申し込みは始まっていて、考える暇はない。2日間開催されるということだったので両日申し込んだ。ちなみにチケット代は1日23000円(スタンディング)。オタク人生で過去一番高いスタンディングである。

 

そして抽選の結果、無事両日確保できてビックリした。当たることが奇跡なジャニーズ沼で最近暮らしているので驚いたが、やはり倍率はそこまで高くなかったようで申し込んだ人はどちらかの日にちはだいたい当たっているような印象だった。

 

ここでしんどかったのが、その支払いである。アリペイという中国の決済方法しか受け付けておらず、これにまず登録して支払いまで進むも、何度も何度もエラーが出て支払えなくて、結局翌日までかかった。

そもそも抽選や当選発表、このアリペイまでぜーーーんぶ中国語で、毎回「申し込みここっぽい」「なんか当たったっぽい」「これで支払うっぽい」となんとなく雰囲気でやっており、23000円×2日間もの高額支払いも、なんとなくで支払いっぽいボタンを押す→エラーて出てるっぽい→なんとなくで支払いっぽいボタンを押す、を繰り返してて、ふつうに危険すぎてヤバイ。この中国のオタクをやっていた2年間で、読めない中国語をなんとなくでどんどんクリックする度胸だけ無駄に付いてしまった…。

この話を後日お世話になってるネイリストさんにしたら「中国のサイトとか危険ですよ!情報抜かれてたりするから確認したほうがいいですよ!」と言われてすぐ確認したらまじでヤバイ支払い額で、ほんとに不正利用されてる!!って思ったけど全部ふつうにINTO1関係に使った金でしたありがとうございました。

 

次に日本のファンミの申込みも開始した。日本のファンミはまずスタンディング整番50番以内の権利2万&サイン会への参加券3万がセットになったチケットが5万円で抽選販売された。ごまんえん。すごい。
正直最初その値段を見たときは最早当たりたくないとすら一瞬思ってしまったが、正気をすぐに取り戻して申し込んだ。刘宇ちゃんを近くで見る権利だと思えばモウマンタイです。

わたし、自他ともに認めるチケット運のない人間でして、今まで長いオタク人生でチケットは基本当たらない、当たっても絶対に天井席、というのがデフォなので全っっっ然期待せずにいたのですが………

 

なんと、この5万円チケットも当たってしまった。

 

しかもこちらは100人しか当たらないものなので、かなり倍率は高かった模様。
最初当たった(っぽい)よ〜みたいな連絡がファンクラブから来たときふつうにやったー!て思ったんだけど、そのあとに「え、わ、わたしのめめめめ目の前にりりりりり刘宇ちゃんの世界一美しいおおおお顔がくくく来ると……言う………こと………?????」と気づき、気がおかしくなった。刘宇ちゃんは世が世ならその美しさを我が物にしたい国主がこぞって争いを起こしいくつもの国が滅んでいたほど世界で一番美しい存在なので、たぶん目の前にしたら刘宇ちゃんの放つ光で眼球が焼き切られて死ぬ。だがそれこそ本望。我が一生に悔いなし。2023年4月7日に自分の墓をファンミ会場である新木場ファクトリーに建てることが決定した。

 

とりあえず現場のチケットは押さえたので、次はタイのホテルとフライトの準備である。
しかし何故かわたしはいつも旅行の計画をギリギリにしてしまうタイプの人間で、なんか余裕こいて全然取ってなかった。タイに行くINTO1のファンの人たちが情報交換するライングループでみんながホテルとフライトの話をしていて、何もしてないの自分だけで泣いた。なんでこんなに余裕こいてるのか自分でもわからん。
重い腰を上げフライトを調べてみたのだが、ロシアの戦争のせいか知らんけど燃油代がクッッソ値上がりしていて、フライトは一昔前ならヨーロッパ行けるくらいの値段でまた泣いた。プーチンはいい加減にしろ。
とりあえずフライトと会場から数駅行ったところにある1泊6000円くらいの宿を押さえておき、渡航準備が完了した。

 

そんな中日本のファンミの一般発売も始まり、さすがにすでに当たってる夜だけでいいやと思っていたはずなのに何故かまた昼も申し込んでしまった。オタクの悪い癖である。さすがにサイン会の申し込みは自重したけどね!!

 

そうこうしているうちにタイのライブ当日のスケジュールが発表された。それが以下のとおりである。

11時〜ウェブで取ったチケットを紙に交換する(謎システム)
12時〜PCRとかワクチンのチェック
13時〜スタンディング勢の整列開始
15時半〜スタンディング勢の入場
16時〜スタンディング勢にだけちょい見せサービスステージタイム15分(謎)
18時〜ライブ本編
20時 ライブ終了
そのあと 送り出し(謎)

え、いやいやいや、拘束時間長すぎるやろ。

これ13時から並んでライブ終わる20時までトイレとか行けないんスカ???漏らすが???刘宇ちゃんの前で漏らしたくねえ(それはそう)

全然意味わからない上にタイのコンサート情報は基本タイ語で発信されているので、分からなさに拍車が掛かっていた。中国語ですら分からないのにタイ語はもう読めなさが絶望的なのよ。

怖すぎるので、ホテルを会場目の前のお高め宿に変更する英断を下すこととした。元はそこまで高くないみたいだけど、わしがノロノロしてたせいで高くなったらしい。1泊1万円ちょいくらいで元の宿の倍近くしたが、結果的にここにして本当に良かったと思った。

 

そんなこんなで一応使えるかわからん応援ボードを作ったりなんやりしながらタイへ出発する日がやってきた。

タイコンは整番も良くないし、今回はゆるっと楽しんで、本番は日本のファンミ!というつもりで挑むことにした。

 

タイに行くのも海外そのものも実に8年ぶりで、空港に着いた瞬間にタイの匂いだーー!!となり泣きそうになった。まず大好きなもち米の上にマンゴーが乗った謎スイーツを空港で即キメ、ナイトマーケットを少し散策して明日に備えることにした。f:id:poseidonparty:20230404101938j:image

謎の食べ物だけど上手いよねこれ。

 

翌日。決戦の日である。
何時間もトイレに行けない可能性があるので近くのタイ料理半屋台みたいな店で何なのかわからない朝食を早めにとり、そのあとの耐久レースに備える。

11時に会場のあるショッピングモールに行くと、モール内がすべてINTO1に支配されていてテンションがぶち上がった。これはすべて公式のものではなくオタクが勝手にやっているものである。海外のオタ活って面白いよね。


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スケジュール通りまず紙のチケットを受け取る任務をこなした。整番が悪い人間は特に並ぶこともなくあっという間に終わったので、オタクたちの作ったブースをうろうろすることにした。

刘宇ちゃんのブースでは頭に付けるサメの飾りが貰えたり(これを付けていると刘宇ちゃんのファンであるアピールになるらしい)、ナインちゃんのブースでは食べ物やナインちゃんが表紙の雑誌まで配っていて大盤振る舞いすぎた。

頭にサメを付けた浮かれアラサーオタク、海外なのとお祭り騒ぎなのとで恥も外聞もなくうろつきまくる。INTO1オリジナルプリクラが撮れるブースがあったので一人で1時間も並び、推しと同じポーズで撮ったりとクソ痛い行為を堂々と続けた。ちなみに推しと同じポーズで撮っても顔面が推しと違いすぎて、撮ったはいいけど本当にいらないですこのプリクラ。

プリクラを撮っているうちに時刻は13時すぎとなっていた。スタンディングの整列とやらが始まる時間である。整番があるので早いもの順ではないはず、と信じているが怖いのでさっさとコンサートホールへ向かう。途中でワクチン摂取の確認をされるはずだったのに何もなかった。なんなんだ。

まず整列する前にペンラを買わなければならない。…が、ペンラ購入の列がこれまたえげつないことになっていた。正直どこで買うのかわからないほどの行列である。ヤバイ。一応並ぶが、入場に間に合わなかったらペンラなど買ってる場合ではない…。

約1時間後の14時半、なんとかペンラをゲットして入場列に並んだ。たくさんのオタクが床に座らされてて、朝礼感がすごくてシュールだった。タイの人たち(中国人も?)はすぐ床に座る傾向がある。

13時からだから焦って来たけど結局余裕で入場には間に合うようだった。結局15時半の入場に間に合うように来りゃいいってことらしい。分かりづれえ〜〜。

待ち時間ボンヤリしてたらうしろのベトナム人が日本語できて話しかけてくれて、さらにそのうしろの中国人も奇しくも日本語ペラペラで3人で日本語で喋れてありがたかった。ファンの人たちみんな英語喋れるし言語能力がすごすぎる、というより日本語しかできない自分のほうがもはや現代においてはヤバすぎる存在なのかもしれない。

 

そうこうしているうちに入場!!
刘宇ちゃんは絶対的センターなので、狙うはもちろん真ん中周辺である。整番が良くなかったので真ん中周辺はもうかなり分厚く列ができていて、とりあえず行ける中で一番真ん中寄りの10列目あたりのところを陣取った。ちなみに今回のステージは真ん中に花道があるので本当の真ん中に行けないのがつらいところ。

 

そしてふつうに時間が押すこと約30分……急にちょい見せステージタイム(謎)が始まり、メンバーが出てきた……!!!

 

2年間会えなくて、最初に会うのが解散コンサートだなんて、絶対に泣いてしまう。普段アイドルを見ても泣くことなんてないけど今回だけは無理だろうな……
と思ってた。

のだが、このスタンディングがもう修羅場過ぎてそれどころではなかった。

 

まず真ん中に集合しているほかのメンバーのオタクどもが全員ボードを頭の上に掲げていて何も見えねえ。てかそいつら自身も最前のやつ以外は何も見えてないはず。日本じゃありえねえだろ、イカれてんのか。

そしてオタク全員スマホで撮影してて手を上げてるのでふつうに邪魔すぎ。そもそも撮影とかしていいんだ?という何も知らない日本のオタク。まぁ郷に入れば郷に従えでそのあと途中から撮影しましたけど。ていうか手が邪魔で自分もスマホ越しにしかよく見えないのよ。

メンバーがサブステに移動するとギュウギュウのファンも大移動してまじで危なすぎる。メンバー心配そうにしてたからたぶん柵とか壊れたのかな?知らんけど。

 

しかしながらこの位置にいたらボードが邪魔で真ん中にいる刘宇ちゃんが見えない!!端に行ってでも前の方に行かねば!!と他のオタクが大移動した隙を狙って逆方向への移動を試みる。無事2列目に陣取ることができ、刘宇ちゃんからは離れてしまったが先程よりはマシな視界となった。

と、ここで気づく。あれ、タイはゆるっと楽しむ、という最初の計画は……??^^^^
バンギャワイ、スタンディングをゆるっと楽しむとかいうのは無理だったらしい。結局このザマである。

 

そして目の前に刘宇ちゃんが来て、可愛すぎて早々に死んだ。やばい。可愛すぎる。もう23000円の元取った。

 

オタクおしくらまんじゅうと目の前に来た刘宇ちゃんであっという間に謎のサービスタイムが終わった。終わっても尚これがなんだかよく分からなかった。

そしてここからコンサート本編開始まで1時間半の待機である。こんなに人間がギュウギュウのまま1歩も動かず1時間半も待機させられたことがかつてあっただろうか?いやない。タイの非人道的なシステムにもはや笑いが出るが、キモオタは人間ではないというメッセージなのかも知れない。

そしてとにかく危険だから下がれ、という運営と絶対に下がろうとしないオタクの喧嘩が勃発した。漢服着た強そうなオタクもなんかすごい捲し立てながらみんなを先導して下がらせようとしてたり場がめちゃくちゃ荒れ始めた。もはや誰と誰が喧嘩してるのかよくわからなかったが、全員中国人(運営はタイ人?)なので日本人ワイはぼんやりとそれを見ていた。結局オタクが絶対に下がろうとしないので何も解決しないままただ時間が押してコンサートが開始された。

 

コンサート中もカオスは続いた。
わたしの隣のかなり無理矢理割り込んできたオタクが一眼レフで盗撮していて(スマホはいいけど一眼レフはだめらしい)、途中でスタッフに連れ出されそうになったのにとんでもない脚力で踏んばって出ていこうとしなくてめちゃくちゃ揉めて修羅場すぎた。マジで邪魔すぎてご勘弁。はよ行けや!て言ってもうた。そしてカメラ没収されたあと同じ場所にまた戻ってきた。強すぎる。

そしてあんだけ並んで買ったペンラはもはや邪魔なだけだった。こんな状況で振れるわけがない。

 

そんなキモいオタクたちの小競り合いを尻目に、INTO1ちゃんたちは輝いていた。


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挨拶は中国語をタイ語に翻訳されるので当然何も分からなかったが、みんな顔が良すぎたのでどうでも良かった。あとリンモは顔芸と奇声とカタコト英語という世界共通の笑いで笑わせてくれたのでマジ感謝。

 

刘宇ちゃんは常にセンターなので本当に見にくかったしなぜかサブステを多用したのでメンステ2列目のわたしからはメンバーの尻しか見えない状況が長くて結構演出を呪ったが、明日絶対にサブステ側に行くからな…の気持ちを強く持った。

 

最後のアンコール(?)でメンバーがタイの制服を着て出てきたのが可愛すぎてしんどかった。

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演出考えた人誰ですか??10000バーツあげます。あとこの制服考えたタイの教育委員会にも10000バーツあげます。運営にずっとキレてたけど、この演出天才すぎて一気に手のひら返ししました。

 

そんなこんなでコンサートは1時間押しで終わり……次は謎のイベント「送り出し」である。
まじでこれが何なのか、わたしは当日までよく分かってなかった。だがライブ前に話した中国人オタクによるとメンバーがオタクを送り出してくれるらしい。え、そんな、大衆演劇みたいなことやってくれるんスカ??この規模のライブで???

 

だがここでまためちゃくちゃ待機させられた。
まずは送り出しがついてない一般チケットの人たちが退出する。このあいだ、スタンディング勢はライブのギュウギュウ状態をキープしたまま直立で立ち続けるor無理矢理その場に座り込むの二択で、どっちもやってみたが同じくらいキツイ。めちゃくちゃ小さくなって体育座りすることがこんなにツライとは知らなかったでござる。

 

やっと動き出したのはライブが終わって1時間半後の22時半頃だった。
いいですか、スタンディング勢がこの会場に入ってギュウギュウの状態になったのが15時半すぎ。そしてそこから開放されたのが22時半。この間7時間。すごい。やはり非人道的。でも仕方ないです、タイの制服着たINTO1ちゃん見るためならどんな仕打ちも受けますよキモオタは………。

 

なんだかよくわからんけど出た先にホンマにINTO1がおるんかいな〜〜とパンパンになった脚でヨロヨロとホールの外に出た。

 

その先に、まじでINTO1ちゃんがおった。
しかもめちゃ近い。やばい。

 

まず最初に目に入ったAK。顔が小さすぎて可愛すぎる。正直ライブ中は刘宇ちゃんを見るのに必死で他のメンバーをほとんど見られていなかったので、可愛すぎて脳の血管が一瞬で破け散った(怖)

 

他のメンバーも可愛すぎてヤバイ、ヤバすぎる。脳の血管を失って脳死したわたしは、そこから「カワイイ!!!!」しか言えないイカレマシーンと化した。せめてそこはクーアイであれよ、と思うが、考えて喋ってないので無理です。

 

そして刘宇ちゃんのところに来たら本当に本当に可愛すぎて可愛すぎて、馬鹿でか声で「刘宇ちゃんカワイイ!!刘宇ちゃんカワイイ!!!!」と叫び続けたところ、あまりの気持ち悪さに刘宇ちゃんがファンサくれて無事正式に死んだ。あとで動画見返したら自分キッショすぎて本当にウケた。自分のキモオタぶりを動画(声だけだけど)で確認することってなかなかないので改めて見ると驚きますね。

↓めちゃくちゃキモくてでかい声でるので音量をゼロにしてから再生してくれ

 
 
 
 
 
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正直送り出しもあって23000円とかもはや安いわ。タイ最高かよ。(秘技・手のひら返し)

しかしながらこの日の疲労たるやとんでもなく、特にずっとつま先立ちだった脚は爆発しそうだった。時間的にもどこかに食べに行くとか無理すぎたし、ホテルの下のコンビニのガパオで済ませた。とはいえコンビニのガパオもめちゃくちゃおいしいし、まじでタイ最高。そして会場横のホテルにして本当に良かった……。

 

翌朝。
脚の裏は疲労していたが体は元気だったので8時に起き、昨日の謎の朝食屋で食べたあとチャトゥチャックマーケットに遊びに行った。
昔タイ旅行といえばここにばっかり行っていた思い出の地で、一日中いられる大好きな場所…だったはずなのだが、10年前とは随分タイも変わってしまったようで、そんなに欲しいものや変なものは売ってなかった。昔は生きたイノシシとか、股間に象の造形物がついたクソいらねぇズボンなどが売っている狂った市場だったのに。時代も変わり今じゃ世界中のものや安い服も手に入るから、服を見てもあまり楽しくなくて少し寂しい気持ちになりました。


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↑昔のチャトゥチャックで売ってたいらないもの(どうでもいい写真すぎる)

 

チャトゥチャックではとりあえず今日の公演に向けて脚のマッサージを受け、ココナッツマンゴーアイスを食べてコンディションを整えた。これめちゃおいしかったので毎日食べたい。

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昨日の経験を教訓に、14時頃会場入り。余裕で間に合いました。ちなみにペンラは邪魔なんで宿においてきました。意味ねえ。

本日はサブステ側を攻める!と最初から決めていたので、サブステ横6列目あたりを陣取った。人口密度は昨日と同じでふつうに地獄。

 

まず最初はサービスステージ。

刘宇ちゃんが昨日と髪色変えててさらに天使になっていました。しかし例によって前のオタクがボードをかかげていてキレそう。どいつもこいつもいい加減にしろ。

その後またギュウギュウで待機。慣れたもんです。やっぱりまたオタクが運営とプチ揉めしてましたが、中国語なんで分かりません。

 

そしてコンサート本編がスタート!!昨日思ってた通りやはりサブステで行われる曲や挨拶が多かったので、さすがにメンステは遠いし見えなかったけど2日間で場所変えたのは大正解だったな。

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水を美しく飲む世界選手権優勝してる刘宇ちゃんや

 

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そのまま月に帰っちゃいそうなくらい儚くて美しい刘宇ちゃんや


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舌ペロする刘宇ちゃんが見られたので大満足でした。

 

あとですね…わたしはサンタと刘宇のCP「好多宇」が大好きなカプ厨なんですが、ふたりがしゃがんでお互いを見る振り付けのところで刘宇ちゃんがサンタにだけ見えるようにウインクしてて、また今日も脳の血管がぶち破れました。幻かと思ったふつうに。あまりのことに声も出なかった。動画は撮れなかったけど、脳裏に焼き付いたので死ぬときの走馬灯はこれにします。「サンタを見る刘宇ちゃんの顔が見たい」という理由だけで下手サイドを取った自分、GJ。あと刘宇ちゃんにウインクされて気絶しないサンタまじ強い。さすが陽キャの権化。

 

この日のMCはなんか色々喋ってたけどもちろん何もわからないので、昨日で「アイドルの写真を撮る楽しさ」を覚えたわたしはせっせと写真を撮ってました。アイドルのカワイイ一瞬を切り取るって楽しいな〜〜。昨日の盗撮オタクの気持ちが少し分かるゾ。

 

そして2日目は周りのカオスさに慣れたからか、デビュー曲で急に涙が止まらなくなってしまった。そのあと今までの思い出映像みたいなのが流れて、本当に胸が一杯になった。

創造営(プデュ)もいろんな国から年齢や国籍が異なるいろんな男の子たちが集まって繰り広げた一時の青春感が本当に楽しくて儚くて本当に素敵だったんだけど、INTO1もまた自分とは関係ないはずの男子たちの青春を見届けたような気持ちになれた。終わってほしくないけど、終わりがあるからこそこんなに美しいというか……いや終わってほしくないですが!!!!(情緒大丈夫?)

でも期間限定のグループじゃなければここまで必死にタイまで行ったりしなかったかも知れないし、めちゃくちゃカオスなコンサートという貴重な経験はできなかったかも知れない。創造営〜INTO1は自分の中の価値観とか経験とかいろんなものに影響を与えてくれたすごい番組とアイドルだったんだな、と改めて感じた。

 

そしてこの日もまた送り出しで2回目のくせに昨日と全く同じ刘宇ちゃんカワイイカワイイイカレマシーンと化してしまった。一日経ったのに何も成長していない。むしろ昨日からまたレベルアップしたあまりの気持ち悪さに、刘宇ちゃんが昨日よりも更にファンサくれて泣きました。

 

 
 
 
 
 
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可愛すぎィ!!!!!!まじで自分キモくて良かった。オタクはキモくてナンボ。刘宇ちゃんは毎日美しさを更新し、自分は毎日キモさを更新している。この世は陰と陽でできている………。

 

そして怒涛の、本当に怒涛の、初めてでそして最後のINTO1コンサートが終わった。

 

はーーーー終わっちゃったんだなあーーーーーー

 

まぁ日本のファンミがまだあるけど、コンサートとは違うからね…。

本当に本当に貴重な経験をありがとう、INTO1。

 

ちなみにその日もコンビニ飯を食べたが、これがタイ滞在中の飯で一番好きだった(笑)このまま日本のコンビニでも売って欲しいよ。

そして1日目がカオスすぎたせいで2日目はもはや楽に感じてしまい、翌日は疲れすら特に感じずに帰国の途についた。INTO1によって体も鍛えられて一石二鳥!!

 

数日後にはまた日本で刘宇ちゃんに会えると思うと嬉しいけど、それで本当の本当に終わりかと思うとツライ……

 

ちなみになんですけど、コンサート発表された頃にはまだ解禁されてなかった中国のビザがなぜかこのタイミングで解禁されたらしくて、上海の会場近くのホテルを検索している自分がいたりいなかったりします。怖いです。

 

いやーかなり端的にまとめたつもりがクソ長くなってしまった。
とりあえずまた日本のファンミのあとに書きたいことがあったら書こうかな!本当に本当に、今を生きていることを実感できる最高の2日間でした!!ありがとうINTO1!!!!!!

 

 

【追記】

上海のコンサート行く気満々になったのに、ビザの申請が混みまくっててコンサートに間に合わないらしいので上海行きは夢と散りました。やっぱり習近平はいい加減にしろ。